エピソード2
私が幼稚園児の頃
実家の庭でひとりで遊んでいた
耳をすますと隣の家からラジオの音が聞こえた
私は父に「お父さん聞こえるよ〜」と言いに走った
父はリビングから庭に移動して、その音のする隣の家の部屋に向かって
「オラァー£€$++££*消せ!」と大きな声で怒鳴った(怒鳴り声はたまに正確に聞き取れない)
しかし隣の家の部屋からラジオの音は消えない
父は「消せと言ってるんだ!!」と怒鳴りながら
隣の家の塀を足で蹴って割った
次に隣の家の外壁を蹴りながら「出てこい‼︎」と怒鳴りながら
暴れて外壁は衝撃で削れ徐々に家が破壊されてゆく
私は何でこんなに出てこいって言っているのに、隣の人は出てこないのか不思議でした
人の気配はするし、父が「出てこいって言ってるんだろ!」
言ってるにのに出てこないなんて考えられなかった
父の言うことは絶対なのに
ラジオも消えないし姿も表さない隣の人は変だと幼稚園児の私は思っていました
私はラジオの音を父に言いに行ったので良い行いをしたし
父が動いてくれて嬉しく思って誇らしかった
隣の人は消えました
実家は左右二世帯住宅に囲まれており隣接する部屋は見事に抜け殻状態となり
実家から一番遠い離れのような?部屋に姿を消すように静かに暮らしていた人がいた事実を
大人になってから気がつきました
どうして隣の人は出てこなかたのか今は分かります
怖くて体が動かなくなっていたのでしょう
異常な環境ですね
強い父を尊敬していました