鼻をすすったら
小学校低学年の頃
家の近所の外にいた時の出来事
何故か
小学校のお母さん達が集まっている
その中で子供の私はひとり鼻水をすすっていた
遠目に見える母は小走りで満面の笑顔で私に向ってくる
大きな新聞紙を手でくしゃくしゃにして
「鼻をかみなさい」
と言ったのだ
まわりのお母さん達は
「そうよね、、、新聞紙も、、、云々よね、、、、、」
ぼそぼそと小さい声が周囲から漏れている
近所のお母さん達は私に背を向ける
笑顔の母が私に近づく
そこから私の身体だけが縦に空中に飛び 記憶も一緒に飛ぶ
立ったまま取り残された心と 飛んだ身体がバラバラになった
私は普段新聞紙で鼻をかんでいませんでした
ちり紙や水道水で鼻をかんでいました
学校で鼻をかむ行為は当時とても恥ずかしいと小学生の皆が感じていて
同級生達はこっそりと鼻をかむ もしくは
かまずに鼻水をすすっている子がいても指摘はされませんでした
何故 今 あえて新聞紙なのか そして 母の胡散臭い笑顔
歯医者でもテッシュを買えない貧乏ですと近所の人に間接的に伝えたかったのか
そして
そうやって母は私をさらし者にして喜んだのか
私は小学校で汚い子供として認識されてそれにも耐えて通学していましたが
知っていたのでしょうか
知ってたらそれはお母さんにとって楽しい話になりますか